2026年5月23日土曜日

建設経済常任委員会管外視察イン愛知

 建設経済常任委員会の管外視察で5月18日~20日まで昨年に続き再び東海地方へ。

今回は久しぶりのヒラ議員での参加です。

〇1日目:愛知県岡崎市
 岡崎市と言えばまちゼミ松井先生の地元!とても都会です。

移動:江原駅→京都駅→名古屋駅→名鉄名古屋駅→名鉄東岡崎駅→名鉄豊田市駅

岡崎市
人口(R8/4/1)
380,391人
面積
387.20㎢
産業別
第1次 1.3%
第2次 37.9%
第3次 57.9%
分類不能 2.9%
就業人口
191,309人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R7/4/30)
74,506人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時

 岡崎市は愛知県のほぼ中央に位置し、豊田市とともに西三河地域の中心都市として機能している中核市です。面積は387.20㎢、人口は約38万人を擁し、愛知県内でも有数の規模を誇ります。また、昼間人口が多いという特徴があり、平日のお昼でも中心市街地のカフェ等に市民が滞在し、自然体でまちの経済がゆるやかに回っている様子が見られます
 江戸幕府を開いた徳川家康の生誕地(岡崎城)として全国的に有名であり、中世から鎌倉街道や東海道の宿場町(岡崎宿・藤川宿)、そして岡崎城の城下町として栄えてきましたまた、八丁味噌の発祥地として知られるほか、花火や石製品(岡崎石工品)などの伝統地場産業が現在にも色濃く受け継がれています
 就業者の約4割が第2次産業に従事する「ものづくりのまち」です。三菱自動車工業の大規模な工場をはじめ、アイシンやジェイテクトといったトヨタグループの自動車関連企業が多く集積し、市の経済を力強く支えています。

・視察テーマ:「QURUWA戦略」乙川リバーフロント地区公民連携まちづくり基本計画について
 「Quruwa(クルワ)戦略」は、公園や道路を単なる「管理対象のインフラ」ではなく、地域が「稼ぐための資産」として再定義しました。
 特筆すべきは、行政が仕様を決めて民間を発注先にする「官民連携」から、民間が主体となってビジネスを展開し、行政が規制緩和という舞台を整える「公民(こうみん)連携」への転換です。例えば、愛知県産の杉材をふんだんに使った「桜城橋」は、単なる通路ではありません。橋の上で夜市や祭りが開かれ、年間約600日活用される「稼ぐインフラ」として整備されました。
・対象エリア: 愛知県岡崎市の中心市街地、乙川リバーフロント地区(約157ヘクタール)。
「QURUWA」の定義: 名鉄東岡崎駅、乙川河川緑地、桜城橋、中央緑道、籠田公園、図書館交流プラザりぶら、岡崎公園などの公共空間を「Q」の字型に結ぶ、約3キロメートルの主要回遊動線。かつての岡崎城跡の「総曲輪(そうぐるわ)」の一部と重なることから命名。
ビジョン: 豊富な公共空間を活用した公民連携プロジェクト(PPP)を実施し、回遊性を向上させ、地域の「稼ぐ力」を高めてエリア価値を向上させる。

【取組の背景と目的】
 背景: 中心市街地の衰退が進む中、従来の行政主導による一過性の活性化施策では限界を迎えていた。
 判断理由: 単なる公共インフラの整備(ハード整備)に終わらせず、民間事業者が投資・活動しやすい環境(規制緩和や空間開放)を整える「公民連携戦略(官民から『公民』へ)」への転換を決断。
 回遊動線(約3km)の設定: メリット: 各拠点が線でつながることで、エリア全体の路線価上昇や新規出店、滞在時間の延長といった効果が波及しやすい。
 デメリット: 3kmという距離を飽きずに歩かせるためのウォーカブルな空間づくりや、エリアごとの連続的なコンテンツ配置が必要となる点。

【主要プロジェクト(QP)と推進体制】
 体制: 縦割り打破のため、総合政策、財務、土木、都市政策、経済振興などの部署横断で「QURUWAプロジェクト タスクフォース」を編成。民間から「公民連携プロデューサー」を登用。地域側では自治会等による「QURUWA 7町域連合」や、多世代が参加する「KCBR」、新しいまちづくり会社「Q-NEXT」が機能。
 主なプロジェクト:
 QP① 太陽の城跡地(PPP活用拠点形成): 約8,000㎡の市有地を定期借地等で活用し、シティホテルやコンベンション、リバーベースを民間一体で整備。
 QP② 桜城橋橋上広場・橋詰広場: 徳川家康ゆかりの地にちなみ、愛知県産の杉材をふんだんに使用した歩行者専用の木造橋。橋の上で「夜市」やイベントを開催し、単なる通路ではなく「目的地」化。
 QP③ 乙川かわまちづくり: 規制緩和により、川の空間でSUPやグランピング、キャンプ、カフェなどの民間事業を誘致。
 QP④ 籠田公園・中央緑道(PPP活用公園運営): 籠田公園を明るく開放的な空間へ刷新。可動式の机・椅子、噴水を整備し、日常的な滞在を促す。「公園で稼ぎ、公園に還元する」仕組みづくり。

【定量的成果と今後の課題】
 成果: QURUWA上の路線価が11年間で約11%上昇。
 中心市街地人口が微増に転じ、5年連続で年間平均約10店舗(2019〜2021年は28店舗)の新規出店を達成。
 公共空間における民間活動日数が再整備前と比較して約10倍に増加。日中に子育て世代や学生の滞在が増加。
 課題: コロナ禍等の影響により、桜城橋での民営民設カフェの開設や、コンベンション施設整備など、一部中断・中止・見直しを余儀なくされた公民連携事業の具体化と再構築。

・岡崎流・公民連携のパラダイムシフト
 従来の官民連携: 行政が主体。維持管理コストは「税金」という名のコストとして重くのしかかる。一過性の賑わい作りで終わりがち。
 岡崎流・公民連携: 民間が主体。行政は「場所」と「ルール(規制緩和)」を提供。民間のビジネスが生む収益が、結果として公共空間の維持費を生み出す自走型モデル。
-所感-
 民間のキーマンとしっかり連携することで地域との軋轢をうまく回避することが出来た。自治区や事業者と密にホウレンソウをする体制づくりがハード整備以上に重要であり、整備後の運用体制もスムーズであると言える。11年で11%町の価値が上がり、定住人口増加や新規開業にもつながっており、都市計画はかくあるべきである。


〇2日目:愛知県豊田市
 豊田市は言うまでもなくクルマのまちですが、ベッドタウンの様相。街が新しく、とてもキレイ。豊田スタジアムなどインフラも充実しており、朝ぐるっと散歩しても民度の高さを感じます。

移動:ホテル→タクシー→しきしまの家→名鉄豊田市駅→名鉄名古屋駅

豊田市
人口(R8/1/1)
413,989人
面積
918.32㎢
産業別
第1次 1.6%
第2次 44.1%
第3次 50.9%
分類不能 3.3%
就業人口
209,375人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R7/4/30)
74,506人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時

 豊田市は、世界を牽引する自動車産業の中心都市としての側面と、豊かな自然に恵まれた中山間地域としての側面を併せ持つ、「日本の縮図」とも言える特徴を持ったまちです
 人口40万人超、面積約918㎢を擁する愛知県内でも有数の規模を誇る中核市です。2005年(平成17年)の市町村合併によって周辺町村を編入し、現在の広大な市域となりました。愛知県の奥部に位置し長野県と接しており、市域の約7割を森林が占める自然豊かな環境です
 経済的に豊かで発展を続ける都市部がある一方で、広大な森林エリアには過疎化や人口消滅の危機を抱える中山間地域も存在しており、まるで「日本の縮図」のような地域構造を持っています。この「都市と山村」がうまく関わり合い、共存しながら両者が存続していくための政策を掲げています


・視察テーマ:農村RMOの取組みについて
 豊田市敷島地区。人口約800人のこの地域は、かつて10年間で40世帯・98人の移住者を受け入れるという驚異的な成果を上げました。しかし、データは残酷な事実を突きつけました。「これほどの移住があっても、人口ピラミッドの歪みは変わらなかった」のです。
 そこで彼らが選んだのは、敗北宣言ではなく戦略的な撤退でした。「定住促進(人口増)」という呪縛を捨て、戦う相手を「人口減少」から「今あるリソースをどう回すか」に変えました。
 これが「欠乏(足りないもの)」に焦点を当てる生存戦略から、「資産(今あるもの)」を活かす成長戦略へのパラダイムシフトです。住民だけで全てを担う「住民自治」の限界を認め、都市住民(関係人口)を自治の担い手としてカウントする「関係自治」へと舵を切りました。この開き直りとも言える戦略転換が、地域に心理的な余裕と、新しい外部の力を呼び込む土壌を作ったのです。
「人口減少・超高齢社会を受け止めて前へ進む。地域住民と関係人口が共に自治の主体となる『関係自治』への転換が必要である。」
 「自給家族」モデルは、市場原理を真っ向から否定する驚きの仕組みです。都市住民が1俵42,000円(栽培経費)を「前払い」して米を受け取る契約ですが、不作でも返金は一切なしとのこと。不作のリスクさえもお裾分けし、共に背負うという「信頼の経済」。それでも400家族もの契約者が集まるのは、彼らが「物資」を買っているのではなく、「美しい農村景観の保全」への投資と、「田舎に信頼できる親戚ができる」という体験の価値を買っているからです。価格には米の代金だけでなく、日本の風景を守るためのコストが含まれているという価値観に共感する当事者を増やすことで、市場価格の変動に左右されない強靭な農業基盤を構築しています。

対象エリア: 愛知県豊田市旭地区(旧朝日町)の敷島自治区。人口約800〜880人、約300〜320世帯の中山間地域・過疎地域。
組織形態: 敷島自治区(任意団体)の方針に基づき、経営的手法で地域課題を解決するため、非営利法人「しきしまの家(農村RMO/しきしまの家運営協議会)」を設立。
基本理念: 「人口減少・超高齢社会を受け止めて前へ進む」「地域自治=住民自治から、地域住民と関係人口が共に自治の主体となる『関係自治』への転換」。
【取組の背景と戦略転換】
 背景: 2010年からの10年間は移住促進(人口増)に注力したものの、劇的な歯止めにはならず、急激な過疎化・高齢化が進行。
 転換: 「人口減少を前提とした持続可能な地域づくり」へ舵を切り、行政に頼り切らない独自の経済圏と住民互助、都市住民(関係人口)を巻き込んだ農地保全・生活支援システムを構築。

【3つの重点プロジェクトと具体的取組】
1.自給家族による農地保全プロジェクト(CSA農業)
 山村の最大の価値である「美しい農村景観」を守るため、荒廃農地化を阻止。
 都市住民と直接、13〜10年の長期栽培契約を結ぶ「自給家族」制度を構築(現在約400家族が契約)。
 契約者は1俵30,000円の栽培経費を「前払い」し、市場価格に左右されない安定した農業経営(特別栽培米ミネアサヒの生産)を実現。喜びもリスクも共有する。
 「地域まるっと中間管理方式」により、後継者のいない農地を集約管理。
2.支え合い社会創造プロジェクト(生活支援)
 行政サービスが届かない隙間を住民互助で埋める「支え合い相談所」を設置。草刈りや高所作業など年間約200件のマッチングを行う(当初は羞恥心から相談が少なかったが、サクラを使ったPR等で心理的ハードルを下げた)。
 移動困難な高齢者のため、自家用車を活用した有償輸送サービス「公共ライドシェア」を開始。国の講習を受けた住民ドライバー8名が担当。
3.未来への構造改革プロジェクト(拠点・財源・技術)
 拠点施設「しきしまの家」: 住民のDIYとクラウドファンディング(約200万円)で旧建物を改修。2024年からレストラン(共食)を運営し、交流と本音が漏れる相談の場として機能。
 独自財源: 地元の新電力会社「マイパワー」との連携により、補助金に依存しない年間約300万円の活動資金を確保。
 スマート農業: 深刻な草刈り労働の負担軽減に向け、市や愛知工業大学(情報科学部・塚田敏彦教授)と連携し、農水省支援のもとで「無人自動運転草刈り機」の開発実験(2026年3月まで)を推進。
-所感-
 豊岡市へコウノトリ育む米の視察に来られたとのこと。こんなに高い値段でお米を売っていいんだと目から鱗だったと言われて何とも言えない気持ちに。ここでもキーマンの存在が不可欠であり、行政に頼らないという心意気を持つ元市職員が良い働きをしていた。アクティブシニアの存在が正に地域の原動力であり、地域の機能不全はアクティブシニアが早々に現場放棄している結果ともいえる。よく勉強されてチャレンジされている姿はいつまでも人は現役でいられるし進化出来ることを体現されていました。
 地域コミュニティが目指す一つの姿であり、その先は以前一般質問でも触れたドイツのシュタットベルケの日本版を展開することを目指されていることも核心につながりました。


〇3日目:愛知県名古屋市
 これまでの2市も文句なしに都会でしたが、やはり格が違います。建物が高い!そして駅前工事がスゴイ規模。

移動:名古屋駅→鶴舞駅→視察先→鶴舞駅→名古屋駅→京都駅→江原駅

名古屋市
人口(R8/5/1)
2,351,298人
面積
326.46㎢
産業別
第1次 0.3%
第2次 23.0%
第3次 74.1%
分類不能 2.7%
就業人口
1,227,913人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R7/4/30)
74,506人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時

 名古屋市は、愛知県の県庁所在地であり、面積は326.46㎢、人口は約233万人を擁する日本有数の大都市です。最大の特徴として、周辺の市町村から多くの人が通勤・通学で訪れるため、昼間人口は約261万人に達し、住んでいる人口を約28万人も上回る「流入超過」の都市構造を持っています
 ものづくりが盛んな愛知県の中にあって、名古屋市は第3次産業が就業者の約75%を占めるなど、サービス業や商業を中心とした産業構造を持っています。市内で働く人の産業別割合を見ると、「卸売業,小売業」が約2割(19.6%)を占めて最も多く、次いで「製造業」(11.9%)、「医療,福祉」(11.7%)と続きます。また、職業別に見ても「事務従事者」が最も多く(25.5%)、東海エリアの経済活動やビジネスを支える拠点として機能していることが分かります。

・視察テーマ:国内最大級のオープンイノベーション拠点「STATION Ai(ステーション・エーアイ)」について
 2024年10月に誕生した日本最大級のスタートアップ拠点「STATION Ai」。延床面積約36,000平米という圧倒的なスケールを誇りながら、その運営哲学は驚くほど泥臭いもので「施設そのものは最重要ではない」とのこと。
 「場所を用意しただけで人は繋がらない」という失敗を教訓に、ここではコミュニティマネージャーによる執拗なまでのマッチングが行われています。1階から6階までを繋ぐ象徴的なスロープ構造は、他者の活動が自然に目に入るよう物理的にデザインされた「偶発的な出会い」の仕掛け。施設で行われるイベントの約7割は、運営側ではなく会員自身が自発的に主催し、豪華なハードウェアを会員たちの主体性を引き出すための「装置」として使い倒しています。

 「運営で一番大切なのは『人』。施設がこれほど立派でなくても、人と人を繋ぐ機能があれば、スタートアップもパートナー企業も集まってくる。」(STATION Ai 運営責任者)

・所在地:
愛知県名古屋市昭和区(鶴舞公園の一角)。2024年10月開業。
規模: 地上7階建て、延床面積約3.6万㎡。スタートアップ約500〜600社、パートナー企業(一般企業、大学、自治会、金融機関等)約200〜400社が所属する国内最大級の拠点。
運営体制: 愛知県が策定した「愛知スタートアップ戦略」に基づき、ソフトバンク株式会社が10年間の運営権(コンセッション方式)を取得。運営事業体として「STATION Ai株式会社」を設立し、民間のノウハウをフルに活用。
特徴: 製造業が盛んで経済的に安定している反面、スタートアップが育ちにくいとされる愛知・東海エリアにおいて、既存産業と新規事業を融合させるハブ(スタートアップ、パートナー企業、学術機関の「3つの輪」)を目指す。

【運営哲学とコミュニティ創出の工夫】
「人」と「繋がり」の最重要視: 豪華な施設やプログラム以上に、入居者同士の主体的・自発的な活動を促すコミュニティ形成に注力。
自然につながる工夫・イベント:
 2023年実績で年間626回(1日平均約2回)のイベントを開催。その約7割は入居会員が自発的に主催。
 毎週開催される「あさ会」には80〜130名規模の会員が集まり、フラットに相談や名刺交換を行う。
 共通のテーマや趣味を持つ会員同士の部活動制「ギルド」が16個存在(失敗共有ギルド、暇な時の生成AIギルドなど、400名以上が参加)。動けない会員をコミュニティマネージャーが適切な場へ繋ぐ。

【機能と入居・支援プログラム】
・施設機能: オフィスのほか、コワーキングスペース、フィットネスジム、テックラボ、一般利用可能なカフェ・レストラン、ホテル、あいち創業館が併設。
・入居タイプ: コワーキング席(偶発的な出会いを生む)、固定席(オープンで交流しやすい)、個室(2名〜4名部屋等)。スタートアップは定価の半額(50%OFF)で利用可能。
成長支援プログラム:
 STATION Catapult: シードスタートアップ向けの短期集中資金調達・事業成長支援。
 STAPS: 学生向けの起業体験プログラム。
 ACTIVATION Lab: 社会人向けの起業家・新規事業人材育成。
 その他、キャピタリストへの相談、連携VC(ベンチャーキャピタル)との面談機会、採用・人材支援(1on1個別相談)を提供。

【入居企業の具体的事例】
 株式会社アイティップス(I-TIPS): 特定技能人材プラットフォーム「親方」を展開。深刻な人手不足に悩む日本の建設・製造現場に対し、インド現地に「日本式ものづくり学校」を設立して半年〜1年かけて技術、日本語、日本の職人マインド(時間厳守、挨拶、ほうれん草等)を徹底教育。従来の「借金を背負って来日する」構造を打破し、現地法人の有償OJTを通じて借金なしでの来日を実現している社会的意義の高いスタートアップ。
-所感-
 スタートアップと言いながら面接を行い、個人事業主やスモールビジネスは除外。急成長する企業をパートナー企業とつなぐことで早期上場など成果を上げているのはアコギだなぁと感じる面も。施設自体はグーグルなどをイメージしているのではないかなぁと思ったりしました。実際見たことはないのですが・・・。

 今回視察した3つの全く異なるフィールド—都市空間、農村、スタートアップ拠点—に共通していた「運営システム(OS)」、それは「一緒に食べること」でした。
 「しきしまの家」ではレストランを始めてから、地域住民からの相談件数は倍増しました。STATION Aiでは毎週「あさ会」が開かれ、食を囲むことで80〜130名規模の会員が繋がります。岡崎市の公園ではキッチンカーやマーケットが「食」をきっかけに人々の滞在時間を延ばしています。
 効率化の現代において、食事や交流は「手間」と見なされがちですが、食の場が「本音が漏れる相談の場」として機能することで、結果として最強のセーフティネットやイノベーションの土壌になっています。食は、人と人の境界線を溶かす最も効率的なインフラです。
 今回の視察先が教えてくれたのは、街の再生とは「立派な建物を建てること」でも「数字上の人口を追うこと」でもなく「従来の境界線を溶かし、当事者を増やすこと」
 行政、住民、民間、そして都市に住む人々。それぞれが自分の領域を超えて、街の課題を「自分ごと」として捉え始めたとき、絶望的な人口減少のグラフを眺めることから新しいコミュニティのへと姿を変えていく楽しさになっていきます。

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