2023年10月29日日曜日

議会日程をぬって視察ラッシュでした(後半)

〇会派管外視察(8/8-10)

 ・山形県酒田市「日本一女性が働きやすいまち宣言について/医療と介護の連携について」

酒田市
人口(R5/3/31)
96,777人
面積
602.98㎢
産業別
第1次 8.4%
第2次 25.8%
第3次 65.8%
分類不能 -%
就業人口
50,286人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R4/10/1)
75,500人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時

女性
・女性活躍推進懇話会 働きたい女性が能力を発揮できるため施策へ反映する意見を
・3つの柱 働きやすい職場環境整備、家庭との両立支援、女性のチャレンジ支援
・達成を認識するのが難しい
・高校生や大学生に向けた女性活躍マークの周知、PR 市内高校生を採用する企業はメリットと感じている
・上限50万で奨励金制度
・エルボシ認定 女性活躍推進認定 全国9位 市内6社だが
・特別保育等子育て支援サービスの拡充、保育需要の多様性
・ITで副業や時間にとらわれない働き方 サンロクIT女子活動拠点を開設
・周知用ポスターでエルボシ認定に向かいたい企業、探求で学ぶ高校生、女性活躍志位新事業を一緒に考えてくれる市民が増えた
・企業理念に一致していると関心を持つ他県企業が増えた
・市民アンケートで若い世代の女性管理職志向が高いことがわかった
・出生数は減っているが給付金受給者が増えている
・県内初パートナーシップ制度 導入に当たって市内から後ろ向きな話はない
医療
・県内に4つの医療圏 地域医療連携推進法人を設立し地域の他病院との連携協働
・地域全体の連結決算で全体最適を考える
・県立病院と市立病院の再編統合 過疎化への危機感を関係者が共有していた
・議決権を病院機構と医師会で固定
・連携事業の状況として、医療職の確保が課題
・市職員が人員が不足している部門へ出向、人事交流で給与差額がある(病院機構の方が高い)
・地域フォーミュラリーは全国的に注目 医薬品の有効性や安全性、経済性を検討して選定し8500万の効果
・訪問看護ステーションは4つあったのを2つに 看護職員や夜間対応の課題があった 運営効率化・経営安定化・再編統合の協議 経営は安定基調に
・看護管理者ネットワーク会議 活動テーマ2点 感染から守る=適切な初期対応でクラスターを防ぐ・食支援の質の向上=誤嚥性肺炎を減少させる 介護看護サービスに横のつながり
・病床利用率の高い回復期 病床規模の最適化のため病床融通制度は全国で初めて 空床病床の見える化
・ちょうかいネット=地域医療ネットワーク IDリンクを採用しカルテの開示を義務付け 地域の健診センターとも連携 地域内医療がシームレスに出来るようになっている
・地域包括ケア 医療体の経営が成り立たないといけない 部分最適は地方では立ち行かないため再配分機能を持つことが重要

-所感-
 女性活躍社会については、豊岡市の取り組みも参考にされたとのことだが、はるかに進んでいる印象。女性副市長のリーダーシップは大きく、有言実行で宣言をPRしながら活動を段階的に広げていくことで効果が波及しながら持続拡大、企業誘致や採用にも寄与している。比べて豊岡市は巻き込み力が圧倒的に不足している。
 日本海ヘルスケアネットについては、間違いなく手本にすべき取り組み。理事長のリーダーシップによるところが大きく、当地域で実行するのであれば県や首長以外で実質的に権限を持たせて行動できるような体制を作るところからしなければならないと思う。ちょうかいネットのようなデータ連携体制は速やかに整えなければならない。豊病と出石医療センターを結ぶ22億の電子カルテシステムについて聞いてみたが、ちょうかいネットの安心感やIDリンクもそんなにかからない。やめるべきと絶句された。


 ・山形県山形市「シェルターインクルーシブプレイス・コパルについて/小規模特認校について」

山形市
人口(R5/3/1)
243,507人
面積
381.58㎢
産業別
第1次 3.25%
第2次 19.83%
第3次 76.92%
分類不能 -%
就業人口
118,135人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R4/10/1)
75,500人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時

コパル
・雨天時や冬にのびのび遊べる施設が少なく児童遊戯施設を求める要望
・PFI(BTO方式)15年間の施設運営 (株)夢の公園は13社で構成
・ランドスケープとして計画 すべてが遊びと学びの場
・5感を大切 世代が異なる子どものエリアをゾーニング 遊びを触発する空間
・地域産材を活用 RCと木製アーチ 
・アテンダント制度 有償ボランティア 18から80歳まで40名 生きがいややりがいを感じている
・特別支援学校学級団体利用 無料で120分 学校や障害ある子どもにも利用できるシステム
・年間15から20万人くらいの利用 無料の施設 指定管理と自販機などの収入で運営
・補助金なしで市費で建築

小規模特認校
・市の中心部の小学校だが空洞化で人口減 維持できるかどうかのレベル
・3校あったが1校廃校で現在は2校
・パンフレットも作り大々的に募集したが希望者がいなかった
・就学ルール 兄弟姉妹が通っている所は兄弟姉妹が入れる
・中心部はドーナツ化から現在はマンションが複数 当時と変わってきた
・将来を見越して設計しないとなかなか難しい
・地域の方の協力は色々 昔からの地区の行事を行っていた学校
・適正化に向けて研究 市の現在の方向性は全校維持 後者は改築新築ではなくリノベーションで探る活動

-所感-
 山形市に児童遊戯施設は2カ所あり、「コパル」と「べにっこひろば」それぞれが相互に選ばれている。コパルは市民ワークショップや食育など市民交流機能もあり、必要な施設として活用されている。設計の段階から利用についての話し合いが持たれており、PFIとはいえ随契のような柔軟性とその後の運用も踏まえた整備方法は豊岡市のこども広場とは全く異なり、市民による市民のための取り組みに根差している。文教地区に立地されているため、周辺の小中高大特別支援学校との連携もスムーズで波及効果もある。運営経費は13年で30億。年間約1.7億の委託料だが15万人/年の利用との費用対効果をどう見るのかが一つのポイントかと。子育て施策効果や教育関係へ波及効果も含めたプラスとマイナスで判断しなければならないでしょうね。