2019年6月13日木曜日

委員会で管外視察へ その2

-3日目 北海道大学・都市地域デザイン学研究室-
本来なら夕張市へ行く予定でしたが、全国から視察申込が殺到していることと職員の対応が難しいため受入期間が決まっているとのこと。夕張市のまちづくり計画を担っている北海道大学の瀬戸口教授に夕張市まちづくりマスタープランについてご説明頂きました。

-スペック比較-
夕張市 人口 7,998人(H31-6-4)、面積 763.07km2
 産業別 第1次 15.6% 第2次 21.9% 第3次 62.2% 分類不能 0.2%(2015)
 就業人口 3,721人(2015)
豊岡市 人口 82,624人(H30-4-1)、面積 697.55km2 
 産業別 第1次 6.1% 第2次 27.0% 第3次 65.1% 分類不能 1.8%
 就業人口 40,709人

■夕張市における集約型コンパクトシティの形成に向けた取り組みについて
・最盛期には12万人もいた人口が財政破綻を経て今や8200人、高齢化率40パーセント
・炭鉱の入口に街が形成されており、それぞれの街は三菱や北炭など企業城下町のよう。
・鉄道を廃止するにあたり、バス路線の倍増をお願いした。結果、利便性は向上。
・バスは補助金がほとんどであり住民よりバスの都合
・デマンドバスは大体赤字。
・診療所ではお客の奪い合い。
・事情も様々あり、借家住まいが半分くらいで高齢者の多くは年金暮らしとのこと
・集約型コンパクトシティを進めるにはこの状況はかなりプラスに働いているかと。
・北海道と中国地方の山間部が人口減が深刻。
・公営住宅比率4割強
・観光は万能ではない 人が来る観光、人が来る企業戦略を。
・地元のコンセンサス→半分は行政の都合・・・得られない
 住み続けられないことを計算して計画を作って説明している

■学びポイント
・人口減には買い物や医療も一体で考えていかないといけない
・効率ではなく住民のコミュニティを優先。超高齢化時代のまちづくりへ。
・コンパクトシティを前面に出すと切り捨てに思われる
・問題の根本は街に住み続けられるためにどう考えるか
・集会所、図書館、保健、教育委員会、交通ターミナルを合築して拠点施設づくり
・学校がある所がまちの中心地になる
・民間をどんどん入れる
・面積ベースの公共施設削減率は釧路市で75%、浜松市でも6割。豊岡市もかなりいかないと。
・企業誘致は同時に住環境整備もしないと!
・人をいかにとるか→良質な民間アパートの整備が不可欠

-最後に-
夕張市、想像以上にハードな状況でした。過疎が進む地区については良い方を作らないとたためないとの説明は納得。また施設を削る話は大学が引き受けているそうで30年から40年後までの費用を計算しているとのこと。
最後に瀬戸口教授が言われた締めくくりの言葉「まちづくりはコミュニケーション(を取るのが一番早い)」が実は基本なのだと改めて感じました。

6月の一般質問でいくつか提案してみたいと思います。
ぜひ傍聴ください。