市町村とは異なり、大きな視点からのダイナミックな取組みの数々です。
-3日目 宮崎・宮崎県庁-
タクシーにてホテルから宮崎県庁へ。昭和7年建設の庁舎は重厚な雰囲気で、威厳も備え県のシンボルにふさわしいですね。
鹿児島もそうですが、宮崎もヤシが南国だなぁと思わせてくれます。
宮崎での視察テーマは「宮崎牛の取り組みについて」
宮崎県 人口 1,081,372人(H30-5-1)、面積 7,735.32km2
産業H27国調 第1次 11.0% 第2次 21.1% 第3次 67.9%
兵庫県 人口 54,849,587人(H30-4-1)、面積 8,400.94km2
産業H27国調 第1次 2.0% 第2次 25.0% 第3次 69.0%
豊岡市 人口 82,624人(H30-4-1)、面積 697.55km2 産業H27国調 第1次 6.1% 第2次 27.0% 第3次 65.1%
近年、大農業県・宮崎を襲った最大の事件は口蹄疫と鳥インフルエンザでした。
平成22年から23年に発生した未曽有の災害は、より強固な県内体制を作り上げ、農業を更なる成長産業へと押し上げる結果へと繋がっていきました。
災い転じて福となすを地で行く、熱意と知恵の賜物です。
■宮崎県の農業
昭和35年にわずか271億、全国30位だった宮崎。しらす台地の土壌、収穫期の台風災害との戦いこそが始まりだったと。
早期水稲・施設園芸・畜産の3つに特化して施策を集中し、官民一体となって昭和42年家畜改良事業団を立ち上げて改良施策を一貫して管理するなどオール宮崎での体制づくり、事業展開によりH28には生産額3562億、全国5位の大農業県までなった。
・5つのポイント
1)早期水稲、施設園芸、畜産に特化
2)家畜改良事業団による官民一体での改良施策
3)子牛から、肥育にも取り組む S60~
4)商社がないためJAと両輪で
5)口蹄疫-JAだけでなく経済界も含めいろんな関係団体が一体となって復興へ
畜産クラスター事業→次世代への規模拡大へ。後継者問題もある。
■宮崎牛
・3大会連続内閣総理大臣賞受賞は4年以上かけて戦略的に準備し、生産者も関係者も日
本一を目指す気持ちがそろっている
・県大会は本番と同じ条件
・より良き宮崎牛づくり対策協議会(39団体39会員)→県内関係機関・団体が一体
・全共3連覇を目指す「チーム宮崎」日本一達成対策事業-予算3千万
・各地域で特徴をつけながら肥育→県代表を勝ち抜くことが難しい
・農業産出額の61.9%を畜産が占める
・子牛価格の高騰で肥育サイドが厳しい状況→年100億無利子(県と市町と農協)
・子牛生産は全国トップレベル-4割が県外へ(供給先1位三重県、4位滋賀県)
・・・近江牛や松阪牛の素牛となっている→「但馬牛が」はもう言えないのではないか
・口蹄疫以降、畜産再生プランや人・牛プランを策定し事業展開
・宮崎ブランドの向上→アメリカの日本ビーフの4割が宮崎牛
-美味しい食べ方を ロースやヒレだけではなく1頭丸ごと
■畜産全般
・ブロイラーはふん尿処理を全量バイオマスエネルギーとして活用←これが大きい
・新規就農年間400名 繁殖農家はOKだが、畜産は↓後継者問題より雇用対策
・UIJターンは増加 農協ごとにハウス団地を設け、育成・トレーニングセンター
・後継者より移住対策優先 交通会館に3名常駐 年7~80名面接
・獣医師不足は深刻 女性が多い
・ミヤチク(食肉処理センター)-優良企業 600人くらい全て県内出身者
EU輸出対応施設建設
・アカデミー賞の授賞式に宮崎牛と焼酎霧島が採用
・口蹄疫復興財団-ファンド事業30億(1000億の県債運用益で)
視察終了後、昼食に宮崎牛を食してから宮崎空港へ。
宮崎空港~伊丹空港~但馬空港へ。
途中、伊丹空港での待ち時間の間に新しくなった空港ショップの見学。
城崎温泉「山本屋」さんの「海キッチンKINOSAKI」へも。
そして無事但馬へと戻ってまいりました