2018年5月31日木曜日

委員会で初の管外視察へ その3

いよいよ最終日の3日目は宮崎県庁へ
市町村とは異なり、大きな視点からのダイナミックな取組みの数々です。

-3日目 宮崎・宮崎県庁-
タクシーにてホテルから宮崎県庁へ。昭和7年建設の庁舎は重厚な雰囲気で、威厳も備え県のシンボルにふさわしいですね。
鹿児島もそうですが、宮崎もヤシが南国だなぁと思わせてくれます。

宮崎での視察テーマは「宮崎牛の取り組みについて」

-スペック比較-
宮崎県 人口 1,081,372人(H30-5-1)、面積 7,735.32km2
 産業H27国調 第1次 11.0% 第2次 21.1% 第3次 67.9%
兵庫県 人口 54,849,587人(H30-4-1)、面積 8,400.94km2 
 産業H27国調 第1次 2.0% 第2次 25.0% 第3次 69.0%
豊岡市 人口 82,624人(H30-4-1)、面積 697.55km2 
 産業H27国調 第1次 6.1% 第2次 27.0% 第3次 65.1%

近年、大農業県・宮崎を襲った最大の事件は口蹄疫と鳥インフルエンザでした。
平成22年から23年に発生した未曽有の災害は、より強固な県内体制を作り上げ、農業を更なる成長産業へと押し上げる結果へと繋がっていきました。
災い転じて福となすを地で行く、熱意と知恵の賜物です。

■宮崎県の農業
昭和35年にわずか271億、全国30位だった宮崎。しらす台地の土壌、収穫期の台風災害との戦いこそが始まりだったと。
早期水稲・施設園芸・畜産の3つに特化して施策を集中し、官民一体となって昭和42年家畜改良事業団を立ち上げて改良施策を一貫して管理するなどオール宮崎での体制づくり、事業展開によりH28には生産額3562億、全国5位の大農業県までなった。

・5つのポイント
1)早期水稲、施設園芸、畜産に特化
2)家畜改良事業団による官民一体での改良施策
3)子牛から、肥育にも取り組む S60~
4)商社がないためJAと両輪で
5)口蹄疫-JAだけでなく経済界も含めいろんな関係団体が一体となって復興へ

 畜産クラスター事業→次世代への規模拡大へ。後継者問題もある。

■宮崎牛
・3大会連続内閣総理大臣賞受賞は4年以上かけて戦略的に準備し、生産者も関係者も日
 本一を目指す気持ちがそろっている
・県大会は本番と同じ条件
・より良き宮崎牛づくり対策協議会(39団体39会員)→県内関係機関・団体が一体
・全共3連覇を目指す「チーム宮崎」日本一達成対策事業-予算3千万
・各地域で特徴をつけながら肥育→県代表を勝ち抜くことが難しい
・農業産出額の61.9%を畜産が占める
・子牛価格の高騰で肥育サイドが厳しい状況→年100億無利子(県と市町と農協)
・子牛生産は全国トップレベル-4割が県外へ(供給先1位三重県、4位滋賀県)
 ・・・近江牛や松阪牛の素牛となっている→「但馬牛が」はもう言えないのではないか
・口蹄疫以降、畜産再生プランや人・牛プランを策定し事業展開
・宮崎ブランドの向上→アメリカの日本ビーフの4割が宮崎牛
 -美味しい食べ方を ロースやヒレだけではなく1頭丸ごと

■畜産全般
・ブロイラーはふん尿処理を全量バイオマスエネルギーとして活用←これが大きい
・新規就農年間400名 繁殖農家はOKだが、畜産は↓後継者問題より雇用対策
・UIJターンは増加 農協ごとにハウス団地を設け、育成・トレーニングセンター
・後継者より移住対策優先 交通会館に3名常駐 年7~80名面接
・獣医師不足は深刻 女性が多い
・ミヤチク(食肉処理センター)-優良企業 600人くらい全て県内出身者
  EU輸出対応施設建設
・アカデミー賞の授賞式に宮崎牛と焼酎霧島が採用
・口蹄疫復興財団-ファンド事業30億(1000億の県債運用益で)


視察終了後、昼食に宮崎牛を食してから宮崎空港へ。

宮崎空港~伊丹空港~但馬空港へ。
途中、伊丹空港での待ち時間の間に新しくなった空港ショップの見学。
城崎温泉「山本屋」さんの「海キッチンKINOSAKI」へも。

そして無事但馬へと戻ってまいりました

2018年5月29日火曜日

委員会で初の管外視察へ その2

2日目の更新がなかなかできずにスイマセン。
油断するとあっという間に時間が経ってしまうものですね。
それでは早速2日目の報告を。

-2日目 鹿児島・日置市-
指宿駅からおよそ1時間半。鹿児島中央駅で乗り換えて伊集院駅下車。
西郷どんで沸く鹿児島ながら、駅前には関ケ原の戦いの敵中突破で有名な島津義弘公の銅像が!小松帯刀公など維新の立役者の出身地であるなど、日本の歴史が隣にあるようなまちです。
平成17年に4町合併して日置市となったとのことでしたが、東市来町・伊集院町・日吉町・吹上町と・・・日吉が日置に!何か親しみを感じます。
道中「鳥さし」の看板をちらほら見かけ・・・ちょっと気になります。

日置での視察テーマは「グリーンツーリズムの取り組みについて」

-スペック比較-
日置市 人口 48,770人(H30-4-1)、面積 253.06km2
豊岡市 人口 82,624人(H30-4-1)、面積 697.55km2 

まず最初に小鶴に代表される小正醸造(株)日置蒸留蔵にて焼酎づくりの見学に。ここでしか買えない焼酎やモンドセレクションを授賞した焼酎の試飲などもできる直売所にて映像による勉強。「焼酎づくりは土づくり」という言葉が胸に刺さりました。

■直売所
日置市内に12ヶ所の友人直売所があり、うち公設5店舗で指定管理。年商トータルで20億、うち2館(江口蓬莱館とチェスト館)で16億を売り上げているとのこと。また修繕費を耐用年数で割った額を納付金として市に上納しているとのこと。経済が循環するよい仕組みです。

■特産品開発
H25よりオリーブの6次産業化に取り組んでいるとのこと。きっかけはパナソニックが撤退したことにより、鹿児島銀行と包括協定を結んだことから。
※地方が活性化しないと金融機関はダメ
栽培・生産と加工・販売を同時進行で行い、栽培生産を担うのは市が、加工販売はオリーブ専門商社を立ち上げて役割を分担。
栽培に関しては、市の責任において有効な品種を見定めて生産者に依頼をするため。16種から絞り込む作業中。
生産物が出来る前に販売流通の仕組みを構築するのは、鹿児島銀行や野村グループとの連携のおかげだと言える。
・植えてもらうための補助制度と果樹農家のプロになるための研修会を実施

■グリーンツーリズム 適地は・小学校に近く・トイレが近く・大型バスが停められる
合併時53000人いた人口も49000人までに減少、65歳でも若手と言われ地域の担い手となっている=限界集落と呼ばせない→ゴールド集落と呼ばせたい!という所から=地域の人が何とかしなければならないという気持ちからスタート

グリーンツーリズム 農家民泊-都市部との交流・・・修学旅行の受け入れ
※とっさの事故の判断力向上のために毎年受入世帯安全対策講習会を実施
 →事前にアレルギー調査を実施、鳥さしは絶対に提供しないなど
・旅館業法の関係から受入世帯は一緒に体験、料理も体験という条件付き
・1世帯あたり3~4人
・補助はなく、調整を市が実施 1泊2食4500円でNPOが一括で窓口

高山地区→3種類の人「語る人」「語れる人」(←大事)「語り散らかす人」

高山ふるさと秋まつり→合区の契機にもなった
・イベントの時に若い人も帰ってくる
・地域とのかかわりに大学も協力

・グリーンツーリズムは体験された方だけではなく、受け入れ側も満足されることが重要
・全てを地域にお任せし、行政は地域の人が動きやすいように手助けすること
・何もやらずにいい話が転がってきた話はない
・また来てもらうために必要なこと→車が見えなくなるまで手を振ること(ホテル聞く)

  1. 共に汗を流すことが大事
  2. 汗を流せない人は知恵を
  3. 知恵を出せない人はお金を
  4. お金を出せない人は辞表を

■合区について
 H17当時270区→178区(1自治会100世帯くらい)
 合併に向けて補助制度を設けた 20万×5年
 高山地区→合併後地区公民館をNPO化し、保冷車を購入して直売所へ行く
 

視察終了後、一行は一路宮崎へ。1日目の悪天候がうそのように、雄大な桜島が車窓に広がる。

宮崎駅到着後、宿泊予定のホテルまで800m。
歩く組とタクシー組に分かれて向かうも、歩いて到着してみれば3名だけしか・・・
2台のタクシー組のうち1台は不明。歩いて向かったうちの2名も行方知れず。
結局全員集合まで35分も費やすことに。
好き勝手な方々とワイワイしながら夕食会場へ850m・・・

そして3日目 宮崎・宮崎県庁へ続きます。

2018年5月18日金曜日

委員会で初の管外視察へ その1

但馬空港に新型機「ATR42-600」が就航した5月7日の翌日より2泊3日で建設経済常任委員会で管外視察に行ってまいりました。

視察先は鹿児島県指宿市・日置市と宮崎県。

そもそも旅行自体近年行ったことがなく、泊まりの出張ですら数年前に行った程度。
ワクワクする反面、ただの旅行にならないよう気持ちを引き締めて臨んでまいりました。

一度で紹介しきれないので、2泊3日を3回に分けてレポートしてまいります。

-1日目 鹿児島・指宿市-
但馬空港を20分遅れで出発。
ウルトラCの乗継を経て土砂降りの鹿児島空港へ。
JAC本社への表敬訪問を終え、空港バスで一路、指宿市へ。
(1時間半ほどの移動時間)

大雨の中、指宿市役所の議会事務局の方に駅まで迎えに来ていただき、耐震工事中の指宿市役所へ。
ちなみに職員の方も旅館の方も金融機関の方も皆さんアロハ姿!これが4月1日からの夏服だそう。ハワイのダイヤモンドヘッドに似た半島からアロハが公式ウェアになったとのこと。合併により観光のまちから観光と農業のまちになったそう。

指宿での視察テーマは「特産品振興策と温泉を生かした観光行政について」

-スペック比較-
指宿市 人口 41,177人(H30-4-1)、面積 148.84km2
 産業別 第1次 22.7% 第2次 12.9% 第3次 63.9% 分類不能 0.5%
 就業人口 20,282人
豊岡市 人口 82,624人(H30-4-1)、面積 697.55km2 
 産業別 第1次 6.1% 第2次 27.0% 第3次 65.1% 分類不能 1.8%
 就業人口 40,709人

グルメはそらまめとオクラの全国シェア1位、そして鰹節本枯節のシェア8割とのこと。
観光は、有名な砂むし温泉があり、浦和レッズや柏レイソルなどJリーグキャンプ地でもある。また各戸へ温泉配湯がされている(4,000円程度/月)
総入込数382万人に対して、うち宿泊が64万人ということだったが、15年ほど前は120万人が宿泊だったとのことで観光のあり方が随分変わったとのことだった。

■特産品政策
豊岡市と同じく商工会議所と商工会の併存地域。
商機会拡充のため当初は職員と事業者で大型ショッピングセンターへ行ったが、その後産品の知名度向上・事業者の資質向上・商品開発・都市部や輸出等販促事業を一元化。
みなのプラットフォームとなる「もうかる指宿ネットワーク」を組織し60名程度が参加。
産業構造における非基盤産業を引き上げることで産業振興を考える。
ヴィレバンと連携し、子育て世代へのPRで次世代への認知度アップを図る。
ネット通販事業を実施するもふるさと納税が多くシェア。

■観光政策
「面白い指宿を作るプロジェクト」を30年度からスタート。
JR「指宿のたまて箱」に対して往復職員が旗振りで歓送迎を実施、見えなくなるまで見送りをすることが宿泊施設のリピートのコツと聞いたことから。
ホームページでの発信を重視し、インスタは職員が毎日1枚写真をアップしている。
インバウンドでは中国、韓国+台湾(2.2万人)が増加しているとのことで、台湾の大学と連携して国際観光推進員に1名、PR活動に努めてもらっている。また中国語に堪能な市内在住の方を観光案内所に配置。
誘客に関してはまずエージェント対策として、福岡空港からのバス借り上げ料を補助。(H29 49団体1103名の実績)
イスラム圏やタトゥーのある外国人観光客、子ども連れの親子、高齢者等の要介護者向けに個室シャワー室を整備。
視察終了後、一行は宿泊先の指宿シーサイドホテル。そしてホテル内の砂むし温泉へ!
そこで同僚議員が質問。
「おねえさん、砂の入れ替えってしてるの?」
・・・深く考えるのはやめました。

そして2日目 鹿児島・日置市へ続きます。

2018年5月3日木曜日

後援会の会報第2号が完成しました

ゴールデンウィーク真っただ中ですね。
ワークライフバランスはどこへやら。
会報のお届けや貯まった事務仕事で明けて暮れる日々です。

3月議会が終わって1カ月の間で何とか2回目の会報を発行できました。
今回改めて、お伝えしたいことと紙面との折り合いをつけるのが難しいなと感じました。
あまり独りよがりにならないように努めてまいりますが、読まれた方は是非ご感想をお聞かせください。

郵送でもお送りしますので、ご希望の方はご連絡ください。