12月議会において、水道料金を改定するための議案である豊岡市給水条例の一部を改正する条例制定についてが継続審査となりました。
このまま討議もせず3月議会を迎えても何の進展もないので、それまでの間で改めて検討する機会を設けました。
1月17日には当局の職員をお呼びし、また広く傍聴者も募ってオープンで委員会審査を実施。閉会中だからと言って新たな考え方や修正案が引き出せることはなく、12月議会でいただいたような答弁でした。
2月16日にはその結果を受けて議員間討議を開催する段取りで進めていましたが、2月3日に急遽臨時議会が開催され、その際に議案撤回されるとのこと。あわてて予定していた2回目の委員会を2月1日に前倒しして開催し、2月3日に向けて委員会意見を集約いたしました。
※ここまでの当局との経緯
・令和2年3月議会において本来は2021年度から5年間の料金算定期間であったがコロナ禍により検討を1年先送りし、2022年度から5年間に再設定して
・4月26日に前市長のもとで市より豊岡市公営企業審議会に対して諮問され、8回審議されて、9月30日に答申を受けた。
・10月26日に改選前の議員に対して議員説明会が開催、また11月1日に改選後の新議員に対し、11月16日には全員協議会が開催された
・11月初旬より市民説明会が開催 11月1日出石3名、2日城崎11名、8日日高11名、9日但東32名、10日竹野19名、11日豊岡11名
・11月1日から15日までパブリックコメントの実施 5名から7件 ※終了しています
・議会に対して11月末から12月中旬にかけて延期に関する要望書が城崎温泉旅館協同組合、日高神鍋観光協会、竹野旅館組合、たけの観光協会
・12月3日から25日間の日程で12月27日閉会
・12月議会に上程された22名中13名が水道料金の値上げに関して質問を行った
・12月17日の委員会において、水道料金の一部改正については、答申でもコロナ禍において市民生活や市内経済に大きな影響を受けていることを考慮し、動向を注視して適切な改定時期とするよう検討をとあり、あわせて複数団体からの要望書もあり、十分な時間をかけて審査する必要があると全会一致で閉会中の継続審査として申出、引き続き審査することにし、1月17日当局にも出席いただいて委員会開催、そして2月1日に委員のみによる委員会開催に至った。
2月3日の臨時議会では、委員会を代表して質問と意見を発言。
特に今回の議案撤回については、12月議会から継続審査中の議案であり、本来であれば3月議会の修正報告を待つべきである点、再提出される議案については、施行期日である4月1日を変更するだけではなく、答申後の様々な要素を考慮いただきたい点、今後の先例となる事案と考えるが、手続きとして議案撤回は軽々しく出されないように願う点を委員会意見として述べさせていただきました。
基本的には事業自体で収支バランスをとることが前提で、税金である一般会計からの補填は出来ないことになっています。水道料金を上げなければ事業継続は困難であり、審議会からの答申に反対の余地はありません。
ただ11月に議員になったばかりの委員が8人中5人いる委員会で12月に値上げの結論を出すことは難しく、答申後の半導体や原油などの物価上昇やまさに今起きているウクライナ情勢を起因とする世界的なインフレ傾向などは盛り込まれていないため、値上げ幅自体が今後5年の予測に耐えうるのかという疑問もあります。
ただ維持をすることだけが水道事業の本分ではなく、しっかり稼ぐことが営利事業の本質であり、常に顧客満足度を高くすることを目指して経営することが求められています。行政サービスだから高くしてはいけない、損をしてもいいという前提条件を疑う目もまた必要です。
委員長という職責のために言いたいことより、意見を引き出しまとめることにウェートを置かざるを得ませんが、改めて議案が提出されるまで引き続きしっかり議論を尽くしていきたいと思います。
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