2019年2月8日金曜日

会派で管外視察へ その2

少し早く準備が出来たので、ぶらりとホテル周辺を散歩しました。
ザビエル公園の銅像や示現流史料館、照國神社と、明治維新当時が今なお痕跡を残す鹿児島市の凄さに地域の誇りを感じます。小学校横の歩道を掃き掃除する小学生にも感心!
歩いて初めて分かることもありますね。

2日目も前日に引き続きジャンボタクシーによる移動。
南九州市に向かう前に、島津齊彬公を祀る照國神社にお参り。朝の神社の凛とした空気が2日目をキリっと引き締めてくれます。

-第2日目 南九州市-視察テーマは「移住・定住促進対策について」
3町が合併して10年経ち、平成30年度に第2次総合計画を策定している。

南九州市 人口 35,643人(H30-4-1)、面積 357.91km2
 産業別 第1次 14.5% 第2次 19.6% 第3次 64.9% 分類不能 1.8%
 就業人口 17,419人
豊岡市 人口 82,624人(H30-4-1)、面積 697.55km2 
 産業別 第1次 6.1% 第2次 27.0% 第3次 65.1% 分類不能 1.8%
 就業人口 40,709人

■移住定住
 基幹産業が農業、特にお茶中心(作付け日本一)→斜陽化→海外へ向けて販売戦略を!
 人口動態においては、豊岡市同様高卒後進学か就職のために離れるケースが多い。
・住宅取得補助 H29.4~
 市内在住者も対象 最大140万/件 累計816件、4.5億
・家賃補助 H30~
 単身者向け働く若者も対象 市内在勤とはしていない
・空き家バンク H22~
 64.8%が市外からの移住 居住可能な空き家は地域の貴重な資源
・ 〃 登録促進事業補助 H30.10~
 4割の事業者から補助制度への要望 家財道具の処分搬出に係る 上限10万(1/2補助)
・お試し居住 H30.10~
 最大15日間
・出会い応援事業 H25~
 団体へ補助 地元での開催には参加しない傾向→広域連携を考える必要もある
・地域ブランディング H30.4~
 ロゴマーク等市の包括的なブランドイメージ構築→市のファンづくり

・その他
 市内2校の工業高校で事業所見学会(H28~)←アンケートを実施したら分からないとの回答がきっかけ
 来てくださいという前に来ていただける制度作りを→空き家バンク登録補助で家財道具処分を・・・3年間限定とのこと
・観光施策
 平成初め 年間120万人(平和会館80万・武家40万)
 平成終り 年間70万人(平和会館50万・武家20万)
 団体から個人へシフト、観る観光からシフト

■南九州市内観光
・知覧武家屋敷
 日本の道百選に選ばれているのが写真のこの通り。見事に整備された庭ときれいに掃き清められた道は素晴らしく・・・残念だったのは雨が降りやまなかったこと。もう少し歩いてみたかったです。

・ほたる館 富屋食堂
 軍の指定食堂だったここで最後の食事をして出撃していった若者たち。どれほどの思いで送り出したのか、本当に胸が詰まります。想いが失われないために、こうして語り継がれる場所が必要だと思います。

・知覧特攻平和会館
 一番足を運びたい場所だったのがここでした。想像以上に立派な建物と手が入れられ続けている展示物。2時間もの観覧時間を設定いただきましたが、すべてに目を通すことは出来ませんでした。講和室でのセミナーに少しまぜてもらい、改めて当時の世界情勢や社会のことなどを聞かせていただきました。この戦争は負けると意識し、それでも日本はしっかり立ち直ってやってくれると信じた若者達、その想いに答えずには居られません。今自分に出来ることを全力でやるしかないと。

・さつま無双株式会社 無双蔵見学
 昔の芋焼酎はいかにも芋という風味が強くて苦手でしたが最近は変わったのではという質問がありました。答えは芋の質が悪いか混ぜ物だったのではとのこと。今では芋の種類や質も向上し、焼酎の種類も豊富になったそうです。冷凍庫で保存されているという蔵オススメの焼酎はまるでウォッカのよう。
 搾りかすの芋は豚の飼料になるとのことで、あぁさすが農業国鹿児島だなと。

 そして一路鹿児島空港へ。
 夜でも体感温度が10月末から11月くらいに感じる鹿児島は本当に過ごしやすく感じました。地元の方も夏に桜島の噴火さえなければねぇと言っておられましたが、それだけ桜島はあらゆる面に大きく影響しているとも。

 観光政策は、基本的には儲かる観光の主役に民間事業者を見据えて進むのがどうも今のトレンドのよう。豊岡市の観光政策とのズレが気になり、今作られている市の観光ビジョン策定の出来栄えが心配です。
 移住定住政策は、国策に乗って全国画一的に事業が進められている面もありますがやりたいことに手が回り切れない小規模自治体の限界と職員の視野の広さも垣間見ました。
 豊岡市に生かせることも多くあると思いましたが、反映できるまで当局が理解していただけるかどうか。ダメもとで「市民福祉の向上」という市のお題目に沿って、薦めてみたいと思います。

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