2024年8月31日土曜日

会報27号晩夏号、お手元に届きましたでしょうか?

会報27号、今回は晩夏号として、盆休みを利用して突貫編集!29日に出荷することが出来ました。残念ながら毎号送り先が減っていきます。

6月議会では議員定数条例の改正がありました。1期目の時から市の周辺部の地域コミュニティの存続をかけた必死の取り組みに対して市中心部の議員との温度差を感じ、周辺部の議員を増やすには給与を半分にして人数を倍にするくらいしないといけないのではと言い続けているのですが・・・。今はまだ期数の壁に阻まれます。しかし次の期になるとそんなことが言える状況ではなくなります。もっともっと開かれた議会、開かれた政治、参加できるまちづくりにしていかないと。危急存亡の秋です。

6月議会では意識改革について、職員そして市民のトランスフォーメーションを聞いてみました。どれだけ回数を重ねてもまだまだ下手くそで反省です。

季刊「ひろしんぶん」を読みたい!欲しい!と嬉しい声をあげてくださる方、読んでみてこう思ったなど感想もございましたら、ご一報いただければと思います。

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6月議会の一般質問リンクも掲載しておきます。

くらし創造部長とうまくかみ合わない質疑の様子は、下記より動画をご覧いただければ幸いです。是非ご感想もお聞かせください。

2024年8月14日水曜日

会派管外視察で山口市と長崎県西海市へ

 帰りは飛行機になるということで集合場所をコウノトリ但馬空港とし、姫路駅目指して出発。前日は梅雨前線による大雨が中国地方直撃、在来線は運休続出の中どうなることやら。

1日目:山口県山口市(7/11)

 山口市は、豊富な緑や清澄な水を有する自然に満ちた都市となっています。また、大内氏時代や明治維新関連の歴史や文化資源が今に残されており、湯田温泉などを含めて、観光地としての魅力も備え、ニューヨークタイムズの2024年に行くべき52カ所に日本の都市としてランクインしています。
 県のほぼ中央に位置し、南は瀬戸内海に面し、東は防府市、周南市、西は美祢市、宇部市、北は萩市、さらに島根県津和野町、吉賀町に接しています。
 北部の山地から、山口地域は椹野川が、徳地地域は佐波川が、盆地、南部の臨海平野を経て瀬戸内海に流れ込んでおり、阿東地域は阿武川が「名勝長門峡」を経て、萩市より日本海へと流れています。また、広域交通網が東西南北に走り、県内の主要な都市に1時間以内で移動できるとともに、高速自動車道や山陽新幹線、山口宇部空港といった高速交通網との接続の便もよく、広域交流の拠点としての優位性を有しています。
 昭和4年に当時の吉敷村と合併して市制を施行しました。昭和16年には宮野村と、同19年には小郡町、阿知須町、平川村、大歳村、陶村、名田島村、秋穂二島村、嘉川村、佐山村と合併しました。しかし、22年に阿知須町、24年に小郡町が分離。昭和31年に鋳銭司村、昭和38年に大内町(仁保、小鯖、大内)と合併しました。小郡町は、明治34年に、秋穂町・阿知須町は、昭和15年に町制を施行。徳地町は昭和30年に出雲、八坂、柚野、島地、串の5ヶ村を合併し町制を施行し、阿東町は同年に篠生、生雲、地福、徳佐、嘉年の5ヶ村を合併し町制を施行しました。平成17年10月に山口市、小郡町、秋穂町、阿知須町、徳地町の1市4町が合併、平成22年1月に阿東町と合併し、県内最大の市域を有するまちになりました。
山口市
人口(R6/8/1)
189,830人
面積
1023.23㎢
産業別
第1次 4.3%
第2次 17.1%
第3次 77.6%
分類不能 1.0%
就業人口
92,119人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R4/10/1)
75,500人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時


・視察テーマ:山口市のスマートシティ推進について

-概要-
・人口減少と労働人口減少、若者の転出超過をDXで変革をもたらして食い止めていく
・市が計画するので利便性やニーズなどの視点を第一に
・スマートライフシティは3つのライフ、生命を守る・生活を支える・人生を充実させる
・山口大学からアドバイザー 先進国エストニアの知見を
・留意点7か条 住民のQOLのための手段である
・市民の生活の質を上げるものであり、従来のアナログの取り組みも大事
・ではのかみになっていないか・・・隣の市では、海外では
・企画部門縦割りになっていないか→部局を超えての連携、トップダウン
・データ連携基盤のプラットフォームを作って
・山口市ダッシュボードでハザードマップの一元管理を実施 プロットしている
・交通:交通系ICはJR山口線では導入されていないけどバス事業者は導入済み
・福祉:保育士の事務負担軽減のため保育現場のデジタル化を進めている
・環境:脱炭素先行地域2回目に手を挙げて採択 庁舎を現地建て替え EVカーシェアは平日は市、土日は一般向けカーシェア
・産業:地域通貨、地域内循環 商品券をちょるペイポイント付与で商店会消費へ 通常は補助金現金 スマート農機でトラクター補助
・地域:誰も置き去りにしないため21地域の地域交流センターで高齢者向けスマホ講座 ラインなどの使い方や手数料の支払いを講習 概ねキャッシュレス化が進んだ 行かなくていい市役所プロジェクト
・スーパーシティ構築プロジェクト スマートビレッジプロジェクト 物流がこれからの課題として危惧される ヤマト運輸や日本郵便とヒアリング どういったことが可能か
・高齢者の移動手段確保についてはNPOがトヨタモビリティ財団と実証実験
・教育:山口情報芸術センターと色々企画 子供たちに色々な写真を撮ってタグ付け 情報発信していくことを地域の小学校と実施
・健康:高齢者にウェラブル端末 従来は紙を渡していた
・人材育成:デジタル人材を作るセミナーを市が支援、デジタル系企業と連携
・官民連携:NTT 地域交流センターの屋根にソーラーパネル設置 蓄電池も 地域新電力会社と再エネルギー共有を中心市街地で 新本庁舎へも
・タクシー事業者とスマート空港タクシー 山口宇部空港直通モビリティがない
 →ダイナミックプライシング 多い所は金額を高く、少ない所は安く 当初補助金を出していたが今は自走 乗り合いタクシーはアプリで 3人以上乗れば元が取れるように

-所感-
 新幹線の新山口駅が昔の小郡駅だったことにびっくり。広域合併で1,000平方キロを超える市域は本当に地域差も大きく大変なことだと思います。無医地区での遠隔診療など当市でも同様の問題も多く、DXの取り組みも多岐にわたっています。
 大きく異なると思った点は留意点7か条を作り、過度の技術化や手段の目的化を戒めている点。3つのライフ(生活・人生・生命)を掛け合わせたスマートライフシティを標榜して分かりやすさを前面にしている点はすぐにでも学ぶべきところ。
 住民の生活の質を上げることを第一に、アナログの取り組みの重要さも認識しているバランスが素晴らしい。
 スマートシティ推進部は主体ではなくあくまで伴走であり、主体である担当部門とうまく折り合うためのデータ基盤連携に主を置いているのはとても良いと思います。見習うべき点が多く、今後も定期的にチェックすべき、とても有益な視察であった。

 視察後、明日の移動を少しでも軽くするために博多まで移動。博多は祇園山笠の前日ということでとてつもない人、人、人・・・夕食に向かうタクシーがつかまらない。


 翌朝はレンタカーで長崎県西海市へ。ナビ設定を間違え、すごく早く到着したかと思いきや到着場所は廃止された総合支所・・・こりゃあ遅刻かと焦りました。

2日目:長崎県西海市(7/12)

 西海市は、平成17年4月1日に旧西彼町と旧西海町、旧大島町、旧崎戸町、旧大瀬戸町の5町が対等合併し、新たな市として誕生。長崎県下の二大都市、長崎市と佐世保市にはさまれるように西彼杵半島の最北部に位置し、多様な地形から成る面積約241平方キロメートルの市です。特徴は、山がちで、東に波静かな大村湾に面し、西は荒々しい五島灘に臨み、大小の島々が飛び石のように五島列島まで連なっています。
肥沃な土ときれいな水を生かした農業と工業がさかんです。企業の要望にスピーディーに対応する体制づくり、企業立地しやすい優遇策としての奨励金制度や人材確保に向けた斡旋等に取り組んでいます。長崎牛や西海ポーク、温州みかん、スイカ、ブドウ、ビワの栽培も盛んです。海に目を向けるとイセエビ、アラ、カタクチイワシ、シマアジやカキにマダコ。更にゆで干し大根や手作り味噌、トマトジュースなど個性豊かな加工品もある。
 どきどき・わくわく 心躍る体験との出会いをテーマに「ペーロン体験」「地曳網体験」などが開催されています。

西海市
人口(R6/8/1)
25,167人
面積
241.60㎢
産業別
第1次 15.1%
第2次 30.9%
第3次 54.0%
分類不能 0.0%
就業人口
13,565人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R4/10/1)
75,500人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時



・視察テーマ:西海市のDXの取組について
-概要-
行政サービスも担い手不足になる中、大規模自治体との競争には負ける
・DXを通じてまちづくりに貢献する職員が求められる
・市民が豊かに暮らせる→頑張れる組織づくり 自治体職員の担う役割が大きくなる
・DXのDに囚われがちだがXが大事
・住民サービスの向上と行政サービスの新たな価値の創造
・共創型組織への変換が大事
・使ってもらわないと意味がない→デジタルへの恐怖心を解きほぐしていく
・推進5か条 旧来の職員のマインドスタンスが邪魔をしている
・スモールスタート アジャイル型思考
・将来の仕事をやり易くするために明日の常識を疑う
・無謬精神は間違ったらイケナイと現状維持のバイアスが働く→いいことを選ばない
・全職員自分ごととして取り組み、少しづつ前を向いて歩けているかと
・主体的意識を根付かせることに日々あくせくしている
・業務の問題点 33部署で143件の取組がピックアップ 75件で業務時間削減と紙換算CO2削減
・状況が変わりゆく中で現状維持は実質の衰退
・書かないワンストップ窓口 市民目線と職員目線では、市民目線はデジタルツールがないと困るものがあまりなくアナログ改善で実現しやすい
・職員目線は効率的なのでデジタルがいる 最適化したプロセスにツールを組み込むことが大事
・最終的には市民サービスの向上
・全職員に情報セキュリティ理解度チェックを毎月実施 セキュリティの素養が求められる
・毎月9割が参加 最初は定着せず2年近くやってきてやっと
・デジタル活用支援事業 事前にニーズを聞いて集めた方が良かった
・生成AI 勝手に使われることを割けないといけない 使う必要のあるものはルールを決めて
・西海市専用生成AI 業務短縮7130時間削減 効果が上がることで取り組みなかった事業に向かえる 全く期待外れはそんなにいない 今後も継続利用は約8割
・総務企画系を想定していたが建設部や水道部が意外と利用 部長級がダントツ 上役が使えば下に波及
・人が減っても大丈夫な自治体づくり
・地域商社西海クリエイティブカンパニー デジタルとデザインの力で課題解決
・離職率低下へ貢献 生成AIやPPA事業など地域伴走型の提案
・総合計画や議事録 大事なのはしっかり学習させることとしっかり指示を出すこと
・鳥取の江府町へも導入

-所感-
 人口減少下での市役所の今後を見越した行政改革、特に職員の意識改革にDXから着手している点は素晴らしい。またDXのDではなくXの方に比重を置くスタイルは山口市と共通したスタンス。住民サービスはアナログから見直す所も良いと感じる。
 生成AI導入の効果はこれから出てくると思うが、地域商社が開発や導入を担い、さらには他地域へも広めて行っている点がすごい。ライセンス事業は今後の儲かりポイントだと思う。
 また他地域導入で得られた知見は市の取組にもプラス効果が見込める。様々なシーンでのAI導入効果はベンチマークして見守っていきたい。


 視察終了後、長崎市へ移動。市電の本数や道の狭隘さ、公共交通であるバスやタクシーの混雑で渋滞が起きる道路状況の深刻さは今まで見たことがないほど。アップダウンもすごく、自転車が普及せず原付が一番というのもうなづける。独特の都市環境と観光地ならではの見どころは今回はざっとしか回ることが出来ず、また来たいなと思いました。