2024年5月25日土曜日

常任委員会管外視察イン長野

 建設経済常任委員会管外視察5月14日~16日

〇1日目(14日)長野県議会 

移動:江原駅→京都駅→敦賀駅→長野駅と途中北陸新幹線に初乗車。敦賀駅で弁当調達予定が自販機しかなく、逆に自販機があちこちで多用されていたのが印象的でした。



・視察テーマ:信州地域デザインセンター(UDC信州)の取り組みについて

-メモ-
・課題解決のお手伝いとして全国26拠点あるUDCの一つであり、全県として取り組む唯一。 
・目的は単独のまちづくりに限界があり都市の機能維持が難しい昨今、住民意識の高まりを受けて協働したまちづくり、様々な立場の方がまちづくりに関わる体制として。
・県は俯瞰的な立場。
・公民学連携、学は信大と東大が支援。UR都市機構はH30から包括協定。大変役に立っている。
・連携により新たな価値を作る・空間の質を向上する・未来を志向するの3つの理念と、育む・支える・発信するの3つの活動
・広域的な活動としては諏訪湖周辺としなの鉄道とレイク
・自転車専用レーン、今までは自分のまちだけだったが、役割分担をすることで全線が回れるようになった。連携するプラットフォームが出来た。
・知事がUDC横浜に思い入れがあり
・民間は都度誰と組むかという選択となり、官の主体は主に市町村となる。
・77市町村ある長野県はそれぞれ個性が強く、平成の大合併時の田中康夫知事の意向も濃く残ったよう。
・連携のコツは問題意識を共有すること
・UDCは考えるまでが役割で市町村の計画を踏襲しソフト面の支援
・まちづくりを話し合える場が出来たのが良かった
・まずは市町村からの相談からスタートする

-所感-
 課題はやはり人材育成。豊岡市お得意の地域おこし協力隊の参画はなく、官民学の中でもセンター長の東大教授の存在感が大きい。
 都市計画、ハード系からソフト系まで広く扱うがビジョンからアクションプランへの繋がりも課題のよう。計画だけで内容が伴わないのはどこも同じかも。
 実働する人を繋ぐことで環境を作っていくので地域の偉い人を呼ばないというのは良いかと。

〇善光寺
 時間が少しあったので日程を急遽追加して善光寺へ。午後5時過ぎたこともありほぼ閉店。盗難されたびんずる尊者にタッチ。どうやって盗んでいったのかが不思議なほど目を引く。
 参道でまだ開いていた味噌屋で味噌を購入したらおにぎりをいただいた。
 高村光雲の仁王像も見事な立派な門前町だったが、閑散とした中でもアジア系外国人が大変目に付いた。

〇2日目(15日)長野県松本市

移動:長野駅→(普通電車)→松本駅

普通電車で長野まで。若い子がたくさん乗車しており、ほとんどが終電まで乗車。
松本市はホントに外国人があふれているがキレイなまち。冬はマイナス10度にもなるとのこと。この日は風がとても強い日でした。

松本市は、本州及び長野県のほぼ中央に位置。
平安時代には信濃国府が松本の地に置かれ、中世には信濃守護の館の所在地として、また、江戸時代には、松本藩の城下町として栄えた。明治40年5月1日に市制を施行し、その後、近隣の村との合併を経て現在の市域が形成され、平成19年に市制施行100周年。
明治期から製糸業を中心とした近代産業が勃興し、大正初年には日本銀行松本支店が開業されるなど長野県内の経済金融の中心地。近代工業化は第二次世界大戦中の工場疎開に端を発し、さらに昭和39年の内陸唯一の新産業都市の指定が契機となって、電気・機械・食料品等の業種を中心に発展し、最近ではソフトウエア産業の振興が図られている。商業は『商都松本』とも称され、中南信の商圏の中心として大きな商業集積を形成、平成14年1月に竣工した12ヘクタールの中央西土地区画整理事業、蔵のまち中町街なみ環境整備事業、縄手通り整備など個性ある商店街が出現している。
高速交通網は、平成5年に長野自動車道が全線開通、北陸地方を通年で結ぶ安房トンネルは平成9年12月開通、平成6年の松本空港ジェット化整備により、交流拠点都市としての機能も充実。
伝統的に教育を尊重する気風が強く、明治初年の開智学校の開校に始まり、大正期には松本高校が招致された。近年ではスズキメソード、世界花いっぱい運動が発祥するとともに、平成4年からは小澤征爾マエストロの「サイトウキネンフェスティバル松本」(平成27年から「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」へ改称)が毎年開催。また、平成14年に美術館が開館、平成15年9月には松本市文化芸術振興条例が制定。さらに平成16年8月には、まつもと市民芸術館がオープンするなど、芸術文化の息づく教育のまちづくりを進められている。
日本アルプスを擁して多くのアルピニストを迎える『岳都』、まちかどにバイオリンの調べを聴く街、セイジ・オザワ 松本フェスティバルの街『楽都』、古くから学問を尊び、学生を大事にする都、進取で議論好きの市民気質から『学都』。「『三ガク都』まつもと」~岳都・楽都・学都~と呼称。

松本市
人口(R6/5/1)
234,740人
面積
978.47㎢
産業別
第1次 5.1%
第2次 22.6%
第3次 69.2%
分類不能 3.1%
就業人口
118,889人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時
豊岡市
人口(R4/10/1)
75,500人
面積
697.55㎢
産業別
第1次 5.6%
第2次 26.6%
第3次 66.5%
分類不能 1.3%
就業人口
39,194人
※産業別、就業人口はR2国勢調査時

・視察テーマ:松本観光ビジョン(松本市の観光施策について)
-メモ-
・人口23万人の松本市。何もしなくても観光客は来ているのでPRは冬のみ。松本城をめがけて外国人が押し寄せているとのこと。2時間待ちくらいになることもある。
・松本城三の丸エリアの開発も進めていくとのこと。それ以外もかなり再開発エリアの活性化が見られる。
・宿泊税の議論は県に半分取られるのが気に入らないが理解は得られているよう。クルマでの来訪が7、8割とのことだが駐車場税の議論はした事はないと。
・観光消費額も今回ビジョン策定から継続して調査。観光協会などへの委託ではなく市が実施。
・H30策定した観光ビジョンを今年3月改定 リクルートに委託
・コロナで分散化が進み、公共交通機関に戻っていない
・タクシーもバスも運転手が不足
・観光資源は地域に特化したものが多く出てきて観光資源と気づかせてもらった
・観光課題はビジョンにしっかりと取り込まなければならない
・上高地が秋には閉まってしまうため冬季は閑散期となる
・今まで客数を追ってきたが今後は量から質へ
・中学生でも見やすいビジョンを目指した
・観光コンベンション協会は今年度専門人材を外から来てもらう
・これから目指したいことをビジョンに取り組んでいる
・宿泊税の導入について要望が3月末に出されている
・マイカーが7,8割 行楽シーズンは市街地大渋滞
・オーバーツーリズム 夏は宣伝しない 冬だけに力を入れている
・上高地にハイヒールの若い女性が集まってきている
・松本城は7月からデジタルチケット ファストパスのイメージ
・以前はアジア系のバスが多かったが今は欧米系のツアーが多い 苦情は聞かない

-所感-
 ビジョンから具体的に実施していく所が課題でもある。住民の暮らしと近いところに観光があるのを含めて松本市の観光でありたい、住んでいる人の生活も含めてみてもらうことが循環した良い計画と考えるとの課長の言葉が印象的でした。


〇浅間十帖
 本屋をコンセプトに老舗旅館をリノベーションした施設。出版を軸にする企業が全国で4か所展開している施設群の一つ。一歩間違えたら残念な感じになりかねない所がギリギリのコストでセンス良くまとめられている。浅間温泉の再活性化を目的にしているとのことだが、コンセプトに共感されるオシャレな感じの方々に支持されている感じ。近くには星野リゾートもあり、これから徐々に増殖していくのかと。


 朝飯のバイキングはかなり良く食べすぎ。昼飯に人気のそば屋にいくも盛りが良く、晩飯は食べることも飲むことも厳しく。その分翌日のダメージはゼロ。朝から松本駅前周辺を散歩。再開発地域と住居地域のギャップは大きく、再開発地域以外は道が狭い。

〇3日目(16日)松本城周辺

〇松本城
 朝飯食べてから徒歩で松本城まで。
 城周辺の整備は20年来の事業とのこと。堀を再整備するための努力はすごい。城と残雪がある山岳とのコラボは見事としか言いようがない。
 城の城門2階に事務所があるそう。
 5重6層と言われる城は中学校の敷地内にあったそうで天守の瓦に落書きが。命知らずの子がいたもんだと背筋がぞっとする。天守の屋根瓦にもあるんだとか。天守の上で逆立ちした写真もあるとか。命知らずにも程がある。階段の急さは設計ではなく現場合わせで作ったのも要因。寸が足りない木材を叩いて伸ばした伝説もある棟梁。火事も2度ほどあいながら26夜神のおかげで助かったとか。毎月26日に月を拝んでいるそう。

 ショートカットして頂上から階下に降りて説明を聞きながら、ホント外国人の多さに辟易。ちなみに売店、アイスクリームが外国人には人気らしい。

 帰路移動:松本駅→名古屋駅→京都駅→江原駅
 行きと同じく帰りも総務委員会ご一行と同じ車輛に。事務局の皆さん、ホントお疲れ様でした